◆血圧とは
私達の身体は心臓がポンプの役割を果たし、血管を通して血液を全身に送ります。この血液が血管の中を通る時に
血管にかかる圧力のことを「血圧」と言います。心臓が収縮して血液を押し出した瞬間は、血管に一番強く圧力が
かかります。これが「上」と言われる「収縮期(最高)血圧」です。そして、収縮した後に心臓が拡張する時、圧力
が一番低くなります。これが「下」と言われる「拡張期(最低)血圧」です。血圧は、日常生活の様々な影響を受け
て常に変動しています。そのため、一度だけ血圧が高い数値を示しても、高血圧とは限りません。血圧をくり返し
測定し、基準値よりも高い場合は高血圧症と診断されます。
◆なぜ高血圧は悪いのか?
血圧が高くなると、常に血管に刺激がかかり、傷みやすくなります。それと同時に、血液を高い圧力で送り出して
いる心臓は多くのエネルギーを必要とし、負担が掛かります。つまり高血圧は、「血管」や「心臓」に障害をもた
らすのです。高血圧の状態が長く続くと、心臓に養分と酸素を送り込む冠動脈や毛細血管などにさまざまな異常が
みられるようになります。それが「動脈硬化」です。
動脈硬化は血管が厚く、そして固くなった状態です。厚くなる事で血管が詰まりやすくなったり、破裂しやすく
なります。動脈硬化が進み、心臓の血管で詰まりが起これば「狭心症・心筋梗塞」、脳で起これば「脳梗塞」と
なります。また血管の破裂により「脳出血」が起こります。その他にも、高血圧は「腎臓」にも害を与えます。
◆高血圧を予防しましょう
以上のように高血圧を放置しておくと、重篤な病気を引き起こしやすくなります。予防の為にも生活を見直し、
改善に取り組む事がとても大切です。予防のポイントは次の通りです。
① 減塩を心掛ける
② 塩分を身体の外に排出する
野菜や果物などカリウムが豊富な食材を摂る
③ 水分を適度に摂る
④ 有酸素運動を行う
ウォーキングなどといった適度な有酸素運動を無理せず1日30分程度を目安に行う
⑤ タバコをやめる
高血圧になってもほとんど自覚症状はないといわれています。健康診断の時や、血圧計を見かけたときは
自分の血圧を確認してみましょう。できれば定期的に血圧を測定し、数値が変化していないか継続的にみて
いきましょう。数値が高い場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診して下さい。
以 上
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