2022年度
(令和4年)
 

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2022(令和4)年
健康管理ニュース

 8月(98号)

早期発見・早期治療でストップ!大腸がん


 大腸がんは罹患する人、死亡する人の数ともに増加傾向が続いているがんです。国立がん研究センターがん情報サービスの
2021年のがん統計予測によると、
 
 年間の罹患数は
156700例で全がんの中で1位(男性3位、女性2位)、死亡数は53800人で2位(男性2位、女性1位)となっています。
  
 今回は「大腸がん」に関するお話です。

大腸がんが増えている原因

 大腸がんが増えている原因のひとつは食生活の変化です。かつては主食のご飯に魚介や海藻、豆腐、野菜などの副菜と汁物といった和食の献立が多かった
 
 日本の食卓ですが、近年は肉類を中心とした動物性たんぱく質、動物性脂肪が多い欧米型に変わっています。その結果、腸内細菌が有害物質を出してがん
 
 の発症を促したり、便の滞留時間が長くなって発がん物質が生じやすくなったりしていると考えられています。

 
 この他のリスク要因としては、喫煙や多量の飲酒、肥満も挙げられます。 さらに加齢もリスク要因で、大腸がんの場合、
40歳代から罹患者が増え始めて

月 
 おり、この年代より上の層は要注意です。

◆大腸の機能とがんの発生部位について

 大腸は全長
10メートルほどある消化器の最後尾に位置し、小腸から送られてきた内容物から一部の栄養素と水分を吸収した後の残りカスを便にする、そし

 てその便を貯留するという
2つの役割を有しています。

  大腸は大きく結腸と直腸の2つに分かれ、大腸がんはその2つにできるがんの総称です。大腸がんのうち約4割は直腸に、約2割は結腸のうち直腸に近い部分

  に位置する
S字結腸に発症しており、計6割ほどが便と接する時間が長い肛門に近い部位にできています。

早期に発見すれば100%近く完治が可能

   大腸がんは一般に、おとなしくて治りやすいがんといわれています。早期に発見すれば、内視鏡や手術(外科治療)による切除で100%近く完治するため

  です。

 

   実際、大腸がんの5年相対生存率(20092011年診断例)は71.4%で、肺がん(34.9%)や胃がん(66.6%)、全部位のがん(64.1%)より良好な結果と
 
  なっています。

最後に
   
 早期発見・早期治療が大切です。
1年に1回は健診診断や人間ドック、がん検診を受け、「要再検査」や「要精密検査」と出た場合には、必ず医療機関を
 
  受診しましょう。

  
   生活習慣で改善できることは改善し、大腸がんの発症を少しでも抑える生活を心がけたいですね。
 
                                                                                                                      以 上

 
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