◆健康と寿命のギャップ
日本は平均寿命が世界でもトップクラスの長寿大国ですが、長寿=健康とは限りません。
残念ながら、長寿者には認知症や寝たきりの方も含まれます。こうした中、「健康寿命」が注目され
ています。
健康寿命とは一生のうち、健康で自立して日常生活を送れる期間のことです。
厚労省によると2019年の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳でした。
一方、2019年の健康寿命の平均は男性72.68歳、女性が75.38歳です。男性で9歳、女性の場合は
12歳以上の開きがあります。つまり、健康と寿命には、大きなギャップがあるということになります。
健康な期間が長くなれば本人にとって幸福につながることですし、健康増進が進めば、医療・介護関連
の予算の抑制につながっていきますので、新たな指標として重視されつつあります。
◆健康寿命の地域格差
男性で健康寿命が高いのは大分県の73.72歳で、最も低かった岩手71.39歳に比べ、約2年の差があります。
女性のトップは三重県の77.58歳で、最も低いのは京都府の73.68歳でした。
健康寿命を延ばすためには、生活習慣の改善が大切になってきます。バランスのよい食生活や適度な運動、
十分な休息をとり、たばこやお酒を控えめにするなど、生活習慣を整えることが必要です。それによって
高血圧や糖尿病など生活習慣病の発症を抑えることにつながります。
◆ロコモ(ロコモティブシンドローム、運動器症候群)
健康寿命に関連する概念にロコモ(ロコモティブシンドローム、運動器症候群)があります。ロコモとは、
身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経など運動器の障害により健康な生活を損なわれる状態です。
主な症状は以下の3つであり、ロコモが進行すると要介護になるリスクも高くなるともいえます。
・バランス能力が低下すること
・筋力が低下すること
・骨や関節が弱くなること
◆ロコモ対策
適度な運動や正しい食生活により運動器症候群に陥らないように生活習慣を改善していくことが予防に
つながります。
ロコモ対策運動(ロコトレ)には、ストレッチ、間接曲げ伸ばし、ウォーキング等さまざまありますが、
何よりも身体に負担をかけすぎず、継続することが大切です。ご自身に合うもの、無理なく続けられる
ものを毎日の生活習慣の中に、取り入れてみてはいかがでしょうか。
以 上
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